プロジェクト機能を活用しよう!
チャット型AIを使っていて、「毎回おなじ前置きを書くのが面倒だな」と感じたことはありませんか?自分の職種や答え方の好みを、会話のたびに説明している方も多いと思います。
こうした前置きは、一度登録しておけば自動で踏まえてくれます。その仕組みが「カスタム指示」と「プロジェクト機能」。今回はこの2つをご紹介します。
カスタム指示、使ってますか?
カスタム指示とは、AIに対する"自己紹介"と"お願い事"をあらかじめ登録しておく機能です。名前はサービスごとに少しずつ違います。
- ChatGPT:カスタム指示(Custom Instructions)
- Claude:Claudeへの指示(Preferences)
なお、Geminiにこれにあたる機能はなく、同じことは後述の「Gem」の中で指示する形になります。
一度設定すれば、すべての会話に自動で反映されます。たとえば、次のような内容です。
- あなたのこと:「営業部に所属しています」「専門用語は苦手なので、やさしい言葉で説明してほしい」
- 答え方の好み:「結論から先に、箇条書きで」「カジュアルな口調で」
一度書いておけば、以降はお願いしなくても、その通りに答えてくれます。
設定場所の目安
- ChatGPT:左下のアカウントメニュー → パーソナライズ → 「カスタム指示」
- Claude:設定 → 一般 → 「Claudeへの指示」
まずは2〜3行で十分。「自分の立場と、答え方の好み」を書くだけで、毎回の会話がぐっと楽になります。
プロジェクト機能とは?
カスタム指示が「すべての会話に共通する設定」なら、プロジェクト機能は 「テーマごとに専用の作業スペースを作る機能」 です。こちらも呼び名がサービスごとに異なります。
- ChatGPT:プロジェクト(Projects)
- Claude:プロジェクト(Projects)
- Gemini:Gem(Gems)
Geminiの「Gem」は、用途に合わせた"自分専用のAIアシスタント"を作る機能です。専用の指示や参考ファイルを持たせられる点は同じなので、ここではプロジェクトの仲間として紹介します。
「議事録の作成」のような決まった作業はもちろん、「求人原稿のアイデア出し」「業務改善を相談する部屋」といった、ひとつのテーマの相談・ブレストにも使えます。各プロジェクトには、次のものをまとめて持たせられます。
- 専用の指示:そのテーマ限定の前提やルール(例:「議事録は『決定事項』と『タスク』に分けてまとめる」)
- 参考ファイル:関連資料や過去の成果物をアップロードしておくと、それを踏まえて回答してくれる
- 会話の履歴:同じテーマのやり取りが1か所にまとまるので、後から見返しやすい
このように、テーマに必要な指示・資料・履歴を1か所にまとめておけるのがプロジェクト機能です。プロジェクト内で会話を始めれば、毎回ゼロから説明しなくても、登録した内容を踏まえて答えてくれます。
カスタム指示との使い分け
2つの関係を整理すると、次のようになります。
- カスタム指示:あなた自身の基本設定。どの会話にも共通して効く(=あなた専用の前置き)
- プロジェクト:テーマごとの設定。そのプロジェクト内の会話だけに効く(=案件ごとの前置き)
カスタム指示で答え方の好みを整え、テーマごとにプロジェクトを作る——この組み合わせが、AIを"自分専用のアシスタント"に近づける第一歩です。
プロジェクト機能を使ってこんなことも!
ここからは応用編です。プロジェクトの「専用の指示」にルールを書いておくと、まるでちょっとしたアプリのように使えます。
例:チャットでつける家計簿
たとえば家計簿。専用の指示に、こんなルールを書いておきます。
私が支出や収入を書いたら、日付・カテゴリ・金額の表に1行追加して、その月の合計と残りを毎回表示してください。
あとは、チャットに一言打ち込むだけ。
- 「ランチ 1200円」
- 「今日の交通費 480円」
すると表に追記して合計を返してくれます。「今月の食費は?」と聞けば集計もしてくれる。つまり、指示=アプリのルール、チャット=データ入力というわけです。
同じやり方は、業務にも
この考え方は、仕事にも使えます。 「スプレッドシートを作るほどじゃないけど、ちょっと集計したい」 という場面にぴったりです。
- 作業時間(工数)の集計:「A作業 2時間」「打ち合わせ 1時間」と打ち込むと、作業ごとの合計をためてくれます。週末に「今週は何にどれだけ使った?」と聞けば内訳が出て、振り返りや見積もりの根拠づくりに役立ちます。
- ざっくり見積もり・試算:「1ページ○円で△ページ」「これに諸経費10%」のような概算を、会話しながら計算してくれます。正式な見積もりの前に金額感をつかむのに便利です。
- 商談の下書きメモ:外出先で「確度70%/想定30万円規模/次は見積提出」とメモしておくと、「今の見込み合計は?」で合計を返してくれます。管理表に転記する前の"手元メモ"に向いています。
ちょっとした数字を、サッと集計・把握したいときに重宝します。
使うときの注意
便利な反面、気をつけたい点もあります。
- データは会話の中にたまる仕組みなので、やり取りが長くなると古い記録があいまいになることがあります。残したい結果は「全データを表で出して」と頼み、スプレッドシートにコピーしておくと安心です。
- 厳密な金額管理や大量のデータには、はじめからスプレッドシートのほうが向いています。
- そして何より、クライアント名や、案件に紐づく社外秘の数値(成約額・契約条件など)は入力しないこと。一方、見積もりの試算のように仮の数字や概算で計算するぶんには問題ありません。社名は「A社」のように匿名化を。判断に迷うときは上長に確認しましょう。
ご意見・ご質問あれば、システムチームまでお気軽にお声がけください。