Claude、使ってみたことありますか?
前回のAI意識調査にご回答いただいた皆さん、ありがとうございました。
ツールの利用状況を見ると、ChatGPTが100%、Geminiが64%、Claudeは45% という結果でした。ChatGPTとGeminiはかなり浸透していますが、Claudeはまだ触れたことがない方も多そうです。
実はこのClaude、世の中的にはじわじわ存在感を増しているツールで、筆者(中山)が個人的に一番よく使っているAIでもあります。今回はその理由を、機能紹介を交えてお伝えします。
まず、世の中ではどうなの?
AIツールの利用状況は、社内アンケートの結果と世の中の傾向がほぼ一致しています。
ChatGPTが圧倒的1位で、これは世界的にも同じです。2番手にGemini、3番手にClaudeという構図ですが、Claudeはここ1年で急速にユーザーを増やしており、とくに文章を書く仕事が多い方やエンジニアの間では「メインをClaudeに切り替えた」という声も増えてきています。
では、何がそんなに違うのでしょうか。
そもそもClaudeって?
Claudeは、AI研究企業Anthropic(アンソロピック)が開発したAIチャットツールです。基本的な使い方はChatGPTやGeminiと同じで、チャット画面で質問や指示を入力すると、AIが回答を返してくれるというものです。文章の作成・要約、アイデア出し、調べ物など、普段ChatGPTで行っている作業はClaudeでもそのまま行えます。
そのうえで、Claudeには他のツールにはない特徴的な機能がいくつかあります。ここでは代表的なものを2つ紹介します。
Claude Design ─ チャットからデザインが生まれる
Claude Design は、会話を通じてデザインやプロトタイプを生成できる機能です。左側のチャットで指示を出すと、右側のキャンバスにリアルタイムでプレビューが表示されます。デザイナーでなくても、言葉で伝えるだけでWebページやプレゼンテーションのモックアップを作ることができます。
たとえば「ランディングページの案を見せて」と頼むと、その場でレイアウト・配色・テキストまで入ったプレビューが表示されます。実際の画面はこんな感じです。
「ここの色を変えて」「ボタンをもう少し目立たせて」といった指示で、会話しながら調整していくことも可能です。完成したデザインはPDF・PowerPoint・HTMLなどの形式でエクスポートできます。
ChatGPTにも Canvas という編集機能はありますが、会話だけでデザインを生成・調整し、そのままエクスポートまでできるという体験はClaude独自のものです。制作チームのアイデア出しや、営業が提案イメージを素早く作る場面でも活用できそうです。
Claude Code ─ ブラウザからコードの中身を覗ける
こちらはエンジニア向けの話になりますが、ClaudeにはClaude Codeという機能があり、GitHubのリポジトリを接続して、ブラウザ上からコードの調査や編集ができます。

実際にシステムチームでもコードの調査にこの機能を活用しています。チャットベースでコードの内容を確認したり、修正を依頼してそのままコミットまで行ったりと、ブラウザひとつで開発作業の一部が完結する仕組みです。
エンジニア以外の方には馴染みが薄いかもしれませんが、「ChatGPTやGeminiにはない、開発者向けの強力な機能がある」という点は特徴のひとつです。
個人的な推しポイント ─ Claudeは「EQ」が高い?
個人的にClaudeを使っていて感じるのは、会話の自然さです。こちらの意図を汲み取る力が強く、的外れな回答が返ってくることが比較的少ない印象があります。
これはいわゆる EQ(心の知能指数) の高さに近いものを感じます。
EQとは
EQ(Emotional Quotient) は「心の知能指数」とも訳される指標で、自分や相手の感情を理解し、適切に対応する力を指します。心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱した概念で、主に以下の要素から構成されています。
- 共感力 — 相手の気持ちを察して寄り添える力
- 自己制御 — 感情に振り回されず、適切に反応できる力
- 社会的スキル — 相手や場面に合わせたコミュニケーションができる力
IQ(知能指数)が「頭の良さ」だとすれば、EQは「人付き合いの上手さ」に近い概念です。
実際に根拠はあるのか
感覚だけでは説得力がないので調べてみたところ、裏付けとなるデータが見つかりました。
AIのEQを測る専用ベンチマーク EQ-Bench 3 というテストがあります。ロールプレイ形式で共感力・社会的知性・洞察力などを測定するもので、主要なAIモデルをランキング化しています。
このランキングで、Claudeモデルが上位をほぼ独占しています。
| 順位 | モデル | 備考 |
|---|---|---|
| 1位 | Claude Fable 5 | Claudeの最新モデル |
| 2位 | Claude Opus 4.8 | |
| 3位 | Claude Opus 4.7 | |
| 4位 | Claude Opus 4.6 | |
| 7位 | GPT-5.5 | ChatGPTの最新モデル |
| 13位 | Gemini 3.1 Pro | Geminiの最新モデル |
「なんとなくClaudeの方が自然」という体感は、ベンチマークでも裏付けられていたわけです。
なぜClaudeはEQが高いのか
この違いは、Claudeの作り方に理由がありそうです。
ChatGPTは「ユーザーの評価(いいね/わるいね)」をもとに改善されるのに対し、Claudeは 憲法(Constitution) と呼ばれる長い文書で価値観を教え込まれています。これは「こう答えなさい」というルールではなく、「なぜそう答えるべきか」という理由を説明するもので、28,000語にもおよぶ"手紙"のような内容だそうです。
その結果、Claudeは場面に応じて柔軟に判断できるようになっています。ルールに従うだけでなく、文脈を踏まえて「どう返すのが適切か」を考えられる。実際の会話で「しっかり考えて返してくれている」と感じられるのは、この仕組みの影響かもしれません。
また、Anthropic社の研究チームは、Claude内部に171種類の感情概念が機能的に存在することを確認したと発表しています。感情を"演じている"のではなく、応答の判断に実際に影響しているとのことで、技術的にも裏付けのある話です。
ChatGPTやGeminiとの使い分け
もちろん、ChatGPTやGeminiにもそれぞれの強みがあります。改めて整理すると以下のとおりです。
- ChatGPT — 画像生成、アイデア出し、幅広い用途に対応する万能型
- Gemini — Google連携、最新情報の検索、動画の処理。GWSで全員利用可能
- Claude — 文章力、長文処理、自然な対話。丁寧な文書を作りたいときに
3つとも得意分野が異なるため、目的に合わせて使い分けるのがおすすめです。
触ってみたい方へ
Claudeは claude.ai で無料で試せます(回数制限あり)。有料プランは月$20(約3,000円)です。
まずは無料の範囲で、普段の業務の文章作成や要約を試してみてください。ChatGPTやGeminiとの違いを実感できるかと思います。気になった方はぜひ個人で触ってみてください。
いつもの注意
- クライアント名や社外秘の数値は入力しないこと。匿名化してから使いましょう。
- AIの出力はあくまで参考情報。内容は必ず自分の目で確認してください。
ご意見・ご質問あれば、システムチームまでお気軽にお声がけください。